百手祭のこと
この日は 大寒
でも ちょっと 今年は暖かめ
行われるのは 大元神社
宮島の地主神です
厳島神社よりも古い という
伝承もあります
中世の絵巻物で 見られる
特異な板葺きの屋根が
あるそうですが
大元神社の屋根は
現存する 唯一のものだそうです
国の重要文化財
現在 屋根の工事中
御島巡りという 祭事とも
関わりの深い 神社ですが
それは また
今は 冬なので 寂しいですが
「厳島八景」に選ばれた
大元公園
桜の名所でもあります
打たれていた 杭
張られていた ひもに
幕や 的が
セッティングされて行きます
これは
「甲」「乙」「ム(無し)」
を 組み合わせたもので
「甲乙をつけない」
「勝ち負け 優劣をつけない」
お葬式みたいだと思ったら
幕の上下が 黒になっているのは
大祭などの祝に使うものだそう
でも そういうことが
知られなくなっているみたいで
最近では
神社の方は わかりやすい
紅白の幕に されているそうです
さあ 的は 準備オッケー
百手祭の 神事のあとに出される
「ほう飯」という食事
戦国時代の 野戦食の形を
残していると 言われてます
これは 滝町の人たちが
つくられます
神様への食事で
火を通したものは 珍しいとか
こういうのを
「熟餞(じゅくせん)」と
言うそうです
こちらは 神事のお客様や
お手伝いした人の膳の配置です
「直会(なおらい)」で
「ほう飯」を供するのは
神官 奉仕した参拝者ですが
全くの一般参拝者にも
「直会」に加わり「ほう飯」を
いただく チャンスがあります
あとで くじが引かれ
当たりだったら!
「ほう飯」は2名
くじの当たりには
もっとメインのものが
あります
もうすぐ はじまります
長い袂は 後ろの人に
持ってもらうんですね
甲乙をつけない」
「勝ち負け 優劣をつけない」
百手祭は
新年を迎えるにあたって
年の初めから
争いごとをしないことを願う
神事で
弓を放つ「鬼射(きしゃ)」が
行われます
願いを込めて
天に
地に
そして
矢は あの的に 向かって
放たれます
的の後ろに 放たれた矢が
貫通してます
お見事!
一般参拝者は 御幣を頂き
御神矢を 買った人は
福引きの結果を 待ちます
「直会」の当たりと
放たれた御神矢を頂ける当たり
期待する空気が 広がります
当たった人も 外れた人も
お神酒を頂き 帰路に
つくのです