縁側での宴会

中心に　人間用のジャーキーがあるね

お魚のおつまみも　良い匂いさせているよ

ガッツリ　鼻は近づいても

そこでストップ

テーブルの上のかっぱらっていった頃の面影ないね

そこまで出来るようになったって

あまりにも感慨深くて

ついついあげちゃいそうになる

人間が一番成長してないのかな

大人しいと　褒められ

よくいうことを聞くと　讃えられ

よく我慢が出来ると　感心され

人間は　鼻高々だったよ

肉　魚介の焼ける匂い漂う中

あまりの健気な態度に

そりゃ　上げたくなるよね

ってことで　いろいろもらって

双方満足

あとは　寝るだけ

で　明日もってわけじゃないからね

沙龍が　お尻の匂いかぎを許すのは

ごく少数の　先輩なんだな

沙龍が　ごくごく赤ちゃんの頃からの知り合い

沙龍の方が　大きくなっても

そろそろ　いやでも

そこは　永遠に先輩

ちょっと　抵抗するけど

本気では　向かっていけないんだな

でも先輩たち

ちっとも怖くはないんだけどね

なに　そのがっつきぶり!

「今日はじめてのごはんなの」

じゃないでしょ!!

夕飯を渋々食べ　おやつを食べ

何食目だよ

で　今日一番の食いつきっぷり

何がよくって　何がだめなのか

人間　いまだに見極められないよ

ちっちゃい柴と　デッカい柴

ちっちゃい柴は　どこで寝たらいいかを

知っているよね

デッカい柴は　そこはダメだろという場所を

知ってか　知らずか　選ぶよね

移動を　余儀なくされるというのにさ

でもこのデッカい柴は　寝付きがよくって

なかなか移動に応じない図太さを　もってるんだな

えっ　そもそもそんなところに柴がいていいのか?

ダメという人もいるけどね

こうなっちゃったら　もうしかたないって 言い切ってしまおう

期待と　期待と　期待で

かわいいんだけど

目が　キラッキラというか

真剣過ぎない?

そういう顔されると

意地悪なことは　できないよ

チッョとだけ待ってもらえたら

おやつをご用意しますとも

しばらく　お待ちいただけますか?

庭には　影も差してきたというのに

そこって　今一番暑いところだよね

ほんとうに!

そこを選ぶか　そこを

もしかして　風の通り道だったとしても

そこじゃないでしょ

花の体だけにある　なんか特別な事情でも

あるのかな?

病気じゃないよね?

花の姿が　見えない!

この狭い部屋間中で!

そういう時は　狭い部屋の

ちょっと暗くて　さらに狭いところ

物陰　机の下

そんなところで　見つかるよね

今日はソファと荷物の間の　ちよっとしたくぼみ

ちょうど　敷物も転がっていて

落ち着いているところ　騒がせてごめん

ちゃっんといるってわかったから

おやすみなさい

ごはんも食べて　おやつも食べて

満足したら　花も沙龍も　ただ眠い

蒸し暑かろうと　涼しかろうと

毎日　することはいっしょだよね

いっしょで　いいよ

いっしょが　いいな

でもって　君たちが寝てるところは

どこも気持ちが良さそうだよ

そこで　人間もころがっちょうかな

まず　ちょっと掃除機かけなきゃ　かな

沙龍は　絶対涼しい派

夏に　焼けた庭石の上で寝るなんてことは

絶対にないよね

涼しいところを求めて彷徨い

この日は　玄関

ガラッと開けた扉の足下に　犬

しかも柴犬

はじめての人は　驚くよね

でも　コンクリートの土間に　すきま風

ここは　涼しいんだなってことで

たまたま出会った人には　許してもらおう