ダダッと 走り出す花
なにを目指してるのかと 思ったら
砂の上に 何か散らばっている!
羽みたいだね
色合いからすると 鳩?
この散らばり方は 羽繕いじゃないよね
ケンカか?!
血のあともないので 壮絶な!
って奴じゃないとは思う
ちょっとした小競り合いだと いいね
なんてことは 思わないか
ちっちゃい母さんが 大きなおざぶに
ちっちゃくまとまり
おっきな息子は ちっちゃなおざぶから
はみだしっ子
どちらも爆睡で 名前を呼んでも
耳がピクリともしない
全然起きないよ
難しそうにみえても 眠気の前には
どーでもいいこと ってことだね
朝ご飯 食べたよね
自分のごはんの後に
食後のデザートのごとく
人間のごはんを期待するのは いつものことなので
人間も 用意はできているさ
出来ているけどね
のぞき込み過ぎ!
その態度 行儀悪いんじゃないの
それでも いきなり食べちゃわないのは
さすが 花の子だよね
朝っぱらから いいもの
見つけちゃったね
ボール遊び いいんだけど
夢中に なり過ぎて
その大口 アゴはずさないようにね
それから 何度も落としてるから
口の中 砂でジャリジャリでしょ
口もボールも 洗わなきゃ
そうそう 鼻も
時々会う 黒柴の兄さん
ずーっと気になっていたんだよね
兄さんも 気にしてる感じだったけど
男柴の 闘いになっても困るなって思ってたけど
いい感じじゃないの!
お互い吠えもせず 遊びモード
お尻の匂いも 嗅ぎあいオッケー
男同士で 盛り上がっているって
ちょっと変かな?
二度目の冬だね
地面が真っ白で 冷たい
一面の雪だよ
ところで雪ってものを わかってるかな?
あんまり 走り回ると
どこかで はまっちゃうかもしれないよ
鼻 突っ込んでいるけど
何かいた?
とりあえず 楽しい?
だらーんと 伸びる沙龍
くるんと 丸まる花
コタツとファンヒーターの間は
冬のサンクチュアリだもん
そりゃ気持ちいいよね
寒いのは 苦手なんだけど
夏より良いかな って思うのはこんな時かな
ヒーターないと 無理ですけどね
形 毛の色 毛の流れ
鏡に映っているみたいだね
それにしても うまいことくっついたね
どうやったの?
そうやって 仲良く寝てるけど
大ケンカして 泣きわめいたこと
沙龍は 覚えてるのかな?
かみついて 泣かしちゃったこと
花は 覚えているのかな?
忘れてるくらいが 丁度いいか
いつになく ピーピーなく花
ごはんはしっかり食べていたじゃない
まだ欲しいってこと?
珍しいことだけど ちょっと食べ過ぎくらい
食べてたはず
こんなときは 抱っこだね
たいていのことは 抱っこで解決するんだな
花の場合はね
沙龍はなんで 体をくっつけてくるの?
と聞かれたら
甘えているのかな? と応えるしかないね
ほんとうのとこ 人間にもわからない
何かを欲しがったりとかアピールもなく
ただ 体の一部をくっつけるんだから
でも 体をくっつけられた人が
なんだかうれしくなるのは わかるよ
心 ワシづかみだよね